社説:町田小6いじめ自殺 端末利用の再点検が急務 | 毎日新聞
東京都町田市立小学校の6年生だった女児が昨年11月、同級生からいじめを受けていたと訴える遺書を残して自殺した。両親が記者会見して明らかにした。
他の同級生の証言によると、授業中にタブレット端末のチャット機能で悪口が書き込まれ、本人も目にしていたという。
いじめは昨年9月、女児の訴えで発覚した。学校は相手の児童らを指導し、問題は解決したと判断していた。自殺を受けて、市の教育委員会が第三者機関による調査を始めたのは、今年3月になってからだった。
教育関係者に波紋を広げているのは、授業用に配布した端末がいじめに使われていたことだ。
市は情報通信技術(ICT)教育の推進を重点事業に掲げてきた。この小学校では、全国に先駆けて2019年度以降、高学年の全員に端末が配られた。
しかし、学校は児童らがチャット機能を使っていること自体を把握していなかった。管理に問題はなかったのか、十分な検証が求められる。
スマートフォンを使う子どもが多くなるにつれ、「ネットいじめ」の件数は増加傾向にある。会員制交流サイト(SNS)の利用が広まっていることも背景にあるとみられる。
SNSは匿名性が高く、周りの大人がいじめを見過ごしやすい。使い方次第で、他人を傷つけることもあると教える「情報モラル教育」が不可欠だ。
だが、現状では十分とは言えない。政府が7月に実施したアンケートでは、「学習以外の用途に利用してしまう」(23%)、「情報モラルが不足している」(22%)を課題に挙げる教職員や保護者らが多かった。
学習機材として配布した端末が不適切に使われるケースがあることも想定し、大人が点検できる仕組みを講じておく必要があるのではないか。
新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、オンラインで学習を続けられる環境の整備が急がれている。
子どもたちが安心して端末を利用できるよう、ネットいじめを防ぐ体制を強化していかなければならない。
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