いじめ自殺調査委員、遺族推薦は4自治体 被害者意向反映されにくく | 毎日新聞
いじめ自殺調査委員、遺族推薦は4自治体 被害者意向反映されにくく | 毎日新聞
いじめが原因と疑われる児童生徒の自殺などの事案で学校や教育委員会が設置する調査委員会を巡り、被害者側が委員を推薦できる規定があるのは、47都道府県と20政令指定都市のうち、4自治体にとどまることが毎日新聞の取材で判明した。「いじめ自殺」や行政の不適切な対応が後を絶たない中、調査に被害者側の意向を反映する仕組みが広がっていない実態が明らかになった。
大津市で2011年、いじめを受けた市立中2年の男子生徒(当時13歳)が自殺してから11日で10年になるのを前に、毎日新聞はアンケート調査を実施。都道府県・政令市教委に児童らの自殺や自殺未遂が起きた場合の対応を尋ね、66自治体から回答を得た。
調査委について、約7割にあたる45自治体が弁護士や精神科医など関係者と利害関係のない「第三者」のみで構成すると回答。47自治体は被害者側に委員の氏名を開示すると答えた。
一方、被害者側が委員を推薦できる規定があると回答したのは群馬県、宮崎県、大阪市、神戸市の4自治体。岐阜県など11自治体は「規定はないが被害者側の要望があれば、検討する」などと回答した。
大津市の生徒自殺を巡っては、学校の調査で複数の生徒が「自殺の練習をさせられていた」と回答したのに、市教委がこの事実を公表せず、いじめとの因果関係を認めなかったことが批判を浴びた。
13年施行の「いじめ防止対策推進法」は自殺などが発生した場合の調査について定めたが、遺族や被害者が不信感を抱くケースが多発。文部科学省のガイドライン(17年)は調査委の構成について「被害者側から要望があり、必要と認められる場合は調整を行う」としているが、法律に明文規定はない。
大津市のいじめ自殺で第三者委の副委員長を務めた渡部吉泰弁護士(兵庫県弁護士会)は「子どもを亡くした親は真実を知りたいという切実な思いがあるが、ないがしろにされているのが実態だ。遺族の要望を聞いたり、意見を述べる場所を作ったりするなど、調査に参加できる仕組みを作ることが信頼につながる」と指摘している。【菅健吾】
相談窓口
・児童相談所虐待対応ダイヤル
189=年中無休、24時間。
・24時間子供SOSダイヤル
0120-0-78310=年中無休、24時間。
・子どもの人権110番
0120-007-110=平日午前8時半~午後5時15分、土曜・日曜・祝日・年末年始は休み。
・チャイルドライン
0120-99-7777=午後4~9時(対象は18歳まで)、12月29日~1月3日は休み。
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